ヒブワクチン
接種時期と接種回数
生後2か月から接種できます。標準的なスケジュールでは、4~8週間隔で3回、3回目から7か月以上あけて1歳すぐに4回目を接種します。
初回の接種月齢・年齢によって接種間隔・回数が異なります。詳しくは下表をご覧ください。
初回接種の月例・年齢 | 接種回数 | 接種スケジュール |
生後2か月〜6か月 |
4回 | ・1回目から4~8週間隔で2回目 ・2回目から4~8週間隔で3回目 ・3回目からおおむね1年後の1歳早期に4回目 |
生後7か月〜11か月 | 3回 | ・1回目から4~8週間隔で2回目 ・2回目からおおむね1年後に3回目 |
満1歳~4歳 | 1回 | ・1回のみ |
5歳以上 | 接種不可 |
おすすめの受け方
生後2ヶ月になったらできるだけ早く、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンと一緒に始めます。
小児用肺炎球菌ワクチン
接種時期と接種回数
生後2か月から接種できます。標準的なスケジュールでは4週間隔で3回、生後12~15か月齢に4回目を接種します。
初回の接種月齢・年齢によって接種間隔・回数が異なります。詳しくは下表をご覧ください。
初回接種の月例・年齢 | 接種回数 | 接種スケジュール |
生後2か月〜6か月 |
4回 | ・1回目から4週以上の間隔で2回目(定期接種では13か月未満までに接種) ・2回目から4週以上の間隔で3回目 ・3回目から60日以上の間隔をあけて生後12か月~15か月に4回目 |
生後7か月〜11か月 | 3回 | ・1回目から4週以上の間隔で2回目 ・2回目から60日以上の間隔をあけ、1歳代(生後12か月~15か月)で3回目 |
1歳 | 2回 | ・1回目から60日以上の間隔で2回目 |
2〜5歳 | 1回 | ・1回のみ |
6歳以上 | 接種不可 |
おすすめの受け方
生後2ヶ月になったらできるだけ早く、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンと一緒に始めます。
四種混合ワクチン
接種時期と接種回数
1期:生後3か月から接種できます。3~8週間隔で3回、3回目の約1年後(6か月後から接種可能)に4回目を接種します。
おすすめの受け方
生後3か月になったら、ヒブワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンの2回目と一緒に始めます。
B.C.G.ワクチン
接種時期と接種回数
生後11か月(1歳未満)までに1回接種します。生後5か月から7か月での接種がおすすめです。
おすすめの受け方
生後5か月になったら四種混合ワクチンの3回目と一緒に受けます。
MR(麻しん風しん混合)ワクチン
接種時期と接種回数
第1期:1歳代で1回接種できます。
第2期:小学校入学の前年(幼稚園や保育園の年長さん)1年間に1回接種します。万一、この1年間に接種しなかった場合は定期接種の扱いとならず、接種費用も自己負担となりますのでできるだけ早く(遅くとも夏休み前までに)2回目を受けることが大切です。
おすすめの受け方
第1期は1歳になったらできるだけ早く、水痘(みずぼうそう)ワクチン、おたふくかぜ(ムンプス)ワクチンと一緒に受けましょう。
第2期は年長さんになったらできるだけ早く、少なくとも夏休みまでには受けましょう。
水痘(みずぼうそう)ワクチン ※場合によって有料
接種時期と接種回数
1歳から接種できます。1回目の接種後約6か月たったら2回目を受けるのがしっかりと免疫をつけるために必要です。世界では、2回接種が水痘(みずぼうそう)ワクチンの標準的な受け方です。
おすすめの受け方
1歳になったらできるだけ早く、MR(麻しん風しん混合)ワクチン、おたふくかぜ(ムンプス)ワクチンと一緒に受けましょう。
1回目の接種後約6か月たったら2回目を受けるのを忘れないでください。
2014年10月から定期接種になり、1-2歳児は公費で受けられます。また、経過措置として、2014年度末(2015年3月末)までは、3、4歳のお子さんの1回目に限り公費で受けられます。(既に水痘に罹患したことがある方や既に水痘ワクチンの接種を受けたことがある方は、接種対象外となります。)
日本脳炎ワクチン
接種時期と接種回数
第1期:基本的には3歳からの接種となっています。1~4週間隔で2回、2回目の約1年後に3回目を接種します。3回の接種で基礎免疫をつけたことになります。
第2期:9~12歳に1回接種します。
特例措置:以前使われていた日本脳炎ワクチンの接種後に、広い意味で脳炎の一種のADEM(アデム:亜急性散在性脳脊髄炎)の重症例がおこったとして接種が一時見合わせ(積極的推奨の差し控え)となりました。2011年5月20日から通常の定期接種の期間にかかわらず見合わせ期間中に接種しなかった回数分を定期接種として受けられるようになりました。
・1期で1回も受けていない人→1期分として3回、2期として1回、合計4回接種できます。・1期で1回受けた人→1期分として2回、2期として1回、合計3回接種できます。・1期で2回受けた人→1期分として1回、2期として1回、合計2回接種できます。
1995年(平成7年)4月2日生まれ~2007(平成19年)4月1日生まれの方は、特例措置が適用されます。20歳まではワクチンを受けられますので、日本脳炎ワクチンの接種回数を母子健康手帳で確認しておきましょう。
おすすめの受け方
3歳になったらできるだけ早く受けましょう。
なお中国、東南アジアなどの日本脳炎が流行している地域に住む場合は、生後6ヶ月になっていれば接種が勧められます。
二種混合(三種混合2期)ワクチン
接種時期と接種回数
11歳から、DTワクチンを1回接種します。
おすすめの受け方
小学6年生になったら市から書類が送られてきますので、それを受け取ったらできるだけ早く受けましょう。
なお、それまでに三種混合ワクチンを4回受けていない場合は、診療所にご相談下さい(Tel.0798-51-0811)。
三種混合ワクチン
接種時期と接種回数
今から予防接種を始めるお子さんは、三種混合ワクチンではなく四種混合ワクチンを受けます。
過去に三種混合ワクチンを受けたお子さんは、3回目の約1年後(6か月後から接種可能)に4回目を接種します。
おすすめの受け方
三種混合ワクチンを受けたお子さんは、原則三種混合ワクチンで4回目を終わらせます。
不活化ポリオワクチン
接種時期と接種回数
今から予防接種を始めるお子さんは、不活化ポリオワクチンではなく四種混合ワクチンを受けます。
生ポリオ、不活化ポリオ、三種混合(DPT)ワクチンのいずれかを1回でも接種している場合は、原則として不活化ポリオワクチン(IPV単独)を接種します。
生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンの合計が4回になるように接種します。ただし、生ポリオワクチンをすでに2回接種している場合には不活化ポリオワクチンは接種しません。
おすすめの受け方
不活化ポリオワクチンの受け方は過去の接種歴でそれぞれ異なるので、診療所へご相談下さい。(Tel. 0798-51-0811)
ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん予防)ワクチン
接種時期と接種回数
推奨年齢は小学6年生~高校1年生相当の女子です。中学1年生になったら初回接種を受け、1~2か月の間隔をあけて2回目、初回接種の6か後に3回目を接種します。
ヒトパピローマウイルス感染症を予防するワクチンには、サーバリックスとガーダシルがあります。ワクチンにより接種スケジュールと成分が異なりますので、初回に接種したワクチンと同じ種類のワクチンを必要回数受けることが必要です。
※ただしこのワクチンを接種しても、すべての子宮頸がんを予防できるわけではないので、ワクチンを接種していた場合でも安心せずに子宮がん検診を受けることが極めて大切です。
おすすめの受け方
サーバリックス(2価ワクチン):中学1年生で接種をはじめ、初回接種の1か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種します。
ガーダシル(4価ワクチン):中学1年生で接種をはじめ、初回接種の2か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種します。
「接種の積極的な勧奨」の一時中止について
2013年6月に接種後の有害事象として見られた慢性疼痛などの症状と接種との因果関係や、痛みがおこる頻度、それに海外での詳しいデータについて実態調査が必要と考えた結果、厚生労働省は「接種の積極的な勧奨」の一時中止という決定をしました。
[接種が遅れてしまった場合のスケジュール]
すでに接種をはじめた方で決められたスケジュールが遅れてしまった場合には、診療所までご相談下さい。(Tel. 0798-51-0811)
[接種の積極的な勧奨"が再開後の対応]
以前に日本脳炎ワクチンで積極的な勧奨が中止されたことがありますが、再開された時には、接種期間についての特例が出され間隔が空いていても定期接種として受けられるようになっています。今後、HPVワクチンに対する接種の積極的な勧奨が再開された際に、どのような対応が出されるかは現時点では未定です。
ロタウイルスワクチン (有料)
接種時期と接種回数
生後6週から接種できますが、ほかのワクチンとの同時接種を考えて、生後2か月からが最適です。ワクチンの種類によって2回または3回接種します(なお当診療所では3回接種のワクチンを使用しています)。
どちらも接種できる期間が決められています。これがほかのワクチンと異なる点です。
この目的は、腸重積症*(腸閉塞の一種)が起こりにくい低い年齢で接種することです。
腸重積症:子どもに多い病気で、腸が腸の中に折り重なるように入り込み、腸閉塞を起こします。多くは、原因は不明です。いちごゼリー状の血便、5~10分おきに不機嫌で顔色が悪くなるなどの症状が見られ、救急外来受診が必要です。
おすすめの受け方
生後2か月になったら、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンと一緒に始めます。
B型肝炎ワクチン (有料)
接種時期と接種回数
母親が妊娠中に検査を行ってB型肝炎キャリアであることがわかった場合は、母子感染予防として、健康保険で接種できます。その際は、出産したかかりつけの医療機関で接種スケジュールの指示があります。
母親がキャリアでない場合は、任意接種で生後すぐから接種可能です。しかし、生後2か月からヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンなどとの同時接種がおすすめです。
4週間隔で2回、さらに20~24週経ってから1回の合計3回接種。
おすすめの受け方
生後2ヶ月になったら、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンと一緒に始めます。
おたふくかぜ(ムンプス)ワクチン (有料)
接種時期と接種回数
1歳から接種できます。1回目の数年後に2回目を受けるのがしっかりと免疫をつけるために必要です。世界では、2回接種がおたふくかぜワクチンの標準的な受け方です。
おすすめの受け方
1回目:1歳になったら、MR(麻しん風しん)ワクチン、水痘(みずぼうそう)ワクチンと一緒に始めます。
2回目:1回目の接種後数年たったら2回目を接種するのがおすすめです。
A型肝炎ワクチン (有料)
接種時期と接種回数
1歳以上であれば2~4週間の間隔で2回接種し、その約半年後に3回目を接種します。
おすすめの受け方
海外に長期赴任する場合は、接種が必要な事があります。
髄膜炎菌ワクチン (有料)
接種時期と接種回数
平成26年12月現在、日本においては承認取得し、発売準備中です。
おすすめの受け方
日本での接種スケジュールはまだ決まっていません。